プリンシパルヘルスケア
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記憶力が衰える恐ろしいリスク

ものごとを忘れずに覚えておくことを「記憶」と言いますが、記憶力は、その名の通りこの記憶に必要な「覚えておくための力」です。
 
普段、生活の中でも「記憶力がいい」などと言うことがあります。
この場合の記憶力は「暗記能力」を指していることが多いですが、実は、生活の中で暗記に注力する場面はそれほどありません。
私たちが生活の中で記憶力を使うとすれば、「本屋に向かいながら欲しい本を覚えておく」など、何か行動しながら短い時間だけ記憶する、というケースの方がずっと多いでしょう。

このように、行動しながら記憶することは「ワーキングメモリ」「作業記憶」などと呼ばれます。作動記憶は、私たちが普段会話をするときにも働いています。
今話している会話の内容を覚え、理解することで会話がつながっていくのです。
ちなみに、覚えた事柄を一定時間経過後に思い出す、というための能力は「遅延再生」と呼ばれ、こちらも重要な記憶機能のひとつです。
 
記憶力を支えるのは、脳の「海馬」「前頭連合野」といった部分で、これらがきちんと機能することで記憶力が保たれています。
しかし、この機能は20~30代がピークで、以降は加齢にともない徐々に衰えていきます。
機能の衰えによって作動記憶がうまく働かなくなると、「買い物で店に来たのに何を買うのか忘れてしまった」「何か言おうと思ったが何を言いたかったのか忘れてしまった」といった現象が起こります。
また、遅延再生の衰えでは、「昨夜食べたものが何か思い出せない」といったことも。
こうした物忘れは誰にでも見られるものですが、特に衰えがひどくなると、人の名前や顔が覚えられなくなったりお金の管理ができなくなったりと日常生活にも支障をきたすようになります。